食べると若返る?心とからだの老化を防ぐ5つの食べ物

「食養生」という言葉、聞いたことはありませんか?難しく感じますが、そんなに難しいものではありません。加齢が気になり始めたら、まず食事を見直してみませんか?今回は食べて体も心も若返る食材をご紹介したいと思います。

老化を防ぐ「食養生」

「食養生」とは一言でいうと、体と心をより健康にする食事のこと。漢方では、日々の食べ物が心身をつくると言われていて、その食べ物が老化による体と心の衰えに対して効果を発揮すると考えられています。
この食養生は、じつはとてもシンプル。食生活を変えただけで、体と心は大きく変わります。普段から口にしていたりする身近な食べ物を利用して無理なくすぐに始められるので、毎日の食事に取り入れてみましょう。
いつまでも若々しい体と心を維持する食べ物のご紹介です。

心とからだの老化を防ぐ5つの食べ物

胃腸の調子を整える「さやいんげん」

さやいんげんは胃腸に優しく作用して調子を整えます。ビタミンB群、ビタミンC、食物繊維、カルシウムなどとてもバランスよく栄養素が含まれています。
抗酸化作用のβカロテン活性酸素を抑制して、老化を防ぐ作用ガンなどの生活習慣予防におすすめです。リジンが肌を整えて新陳代謝を助けるので、抗酸化成分と相乗してシワたるみ肌老化の防止につながります。
体の余分な水分をとる働きがあるので、下痢をとめたい時にもおすすめです。またさやいんげんは、夏バテ防止体力回復にもってこいの食材です。消化しやすいように十分に加熱して柔らかく調理してから食べるとよいでしょう。

体が冷えやすい人は・・・もち米がからだを温める温性の食べものでおすすめ
体がほてりやすい人は・・・こんにゃくががからだを冷やす涼性の食べものでおすすめ

さやいんげんのクッキング例:ゴマ和えや炒め物、サラダのトッピングなどに

 

ホルモンバランスを整える「黒豆」

抗酸化作用のポリフェノールアントシアニンが老化を防ぐ働きをして、女性ホルモンと同じ働きをするイソフラボンが、コレステロールを減らす働きがあります。腎臓に働きかけることで生殖機能を高めて、ホルモンのバランスを調整するので、生理不順更年期障害の予防になります。黒豆は血流を促す作用があるので、美肌、美白、冷え性、むくみにも効果のある食材です。
また利尿作用を促進して水分代謝を高めるので、お酒を飲みすぎたときにもピッタリです。

体が冷えやすい人は・・・くるみがからだを温める温性の食べものでおすすめ
体がほてりやすい人は・・・かにががからだを冷やす涼性の食べものでおすすめ

黒豆のクッキング例:煮豆、おかゆなどに

 

血を補う「黒きくらげ」

 

血液を補給するキノコといわれ、血液の流れが良くなりドロドロ血液や貧血の改善、体調を整えることで生理サイクル(周期)を順調にします。
老化を防ぐと言われているビタミンB鉄分カリウムが豊富で、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病予防から、心臓疾患婦人科系の病気の改善にもなります。鉄分も豊富で血をキレイにする働きと、ゼラチン・膠質(こうしつ)が肌を潤してシワたるみを防いでくれます。
また黒きくらげは便秘や痔の出血、ダイエットにも効果的です。

体が冷えやすい人は・・・レバー(鶏・豚)がからだを温める温性の食べものでおすすめ
体がほてりやすい人は・・・トマトががからだを冷やす涼性の食べものでおすすめ

黒きくらげのクッキング例:酢の物、中華炒めや煮物などに

 

うるおいアップの「白きくらげ」

「肺がうるおって美肌が作られる」と言われている白きくらげ。肺だけでなく、肌を潤してくれる効果があり、薬効は黒きくらげより勝る食べ物です。肺にうるおいを与えることで、外から侵入してくる雑菌などから体を守り、体全体の抵抗力をアップさせるので、せきを鎮めたり、皮膚をうるおして肌荒れを防ぐという働きもあります
植物コラーゲンたっぷりで、美肌をつくって老化を防ぐ「不老長寿の食べもの」とも言われています。また食物繊維、ビタミンD、カルシウムが豊富で、便秘の改善や免疫力があがるのでアレルギーの緩和、うつ病の予防や骨粗しょう症の予防につながります。カルシウムは牛乳よりも多く、食べ物の中でトップクラスです。

体が冷えやすい人は・・・しそがからだを温める温性の食べものでおすすめ
体がほてりやすい人は・・・ごぼうががからだを冷やす涼性の食べものでおすすめ

白きくらげのクッキング例:中華のスープやシロップ煮などのデザートなどに

 

精神を安定させる「ゆり根」

ゆり根は野菜の中でもカリウムの量がダントツで、むくみ解消におすすめです。また高血圧の予防や、筋肉の収縮も助けてくれます。そして葉酸食物繊維もたっぷり入っているので、妊活中の女性にはおすすめの食材です。
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精神を安定させイライラを解消する鎮静作用があり、イライラして眠れないときなどに効果を発揮する食材として、古くから利用されています。
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良質な眠りは若さを保つとも言われ、睡眠中に元気な細胞を育てるので老化を防ぐ効果があります。また、肺をうるおして咳を止める作用もあります。真空パックなら一年中スーパーで手に入る食材です。

体が冷えやすい人は・・・らっきょうがからだを温める温性の食べものでおすすめ
体がほてりやすい人は・・・セロリががからだを冷やす涼性の食べものでおすすめ

ゆり根のクッキング例:煮物や中華の炒めもの、ドライカレーなどに

老化を防ぐおすすめの食べ方や時間帯

温かいものを食べる
ゆっくりとよく噛んで食べる
柔らかいものを食べる
脂肪や塩っ気の少ないあっさりとしたものを食べる
この4つが食養生でおすすめの食べ方です。

どれも老化で弱った胃腸に負担をかけずに、消化吸収を高める食べ方です。また、食事の時間帯については、朝食は6時~7時昼食は12時、そして夕食は夕方の6時が理想です。遅くても夜の8時までには済ませて、そのあとは何も食べないようにします。
これは食事と食事の間を均等にすることで、胃腸の消化のリズムを整えるためなのですが、どうしても夕食が遅くなってしまう人は、空腹の時間が長く続くと胃に負担をかけるので、夕方の6時ごろにクラッカーや甘みの少ないビスケットを2枚ほど食べておくとよいでしょう。

 

老化によって落ちるからだの5つの機能とおすすめの食べ物

漢方では老化が進むと5つの体の機能が衰えて、心と体に不調が現れるとされています。
その機能とは

胃腸の調子を整える、栄養を吸収して体力を維持する機能(さやいんげんなどがおすすめ)
ホルモンバランスや体内の水分を調整し、骨や歯を丈夫にする機能(黒豆などがおすすめ)
血液を蓄えてストレスを発散させ、順調な生理をサポートする機能(黒きくらげなどがおすすめ)
呼吸を安定させ抵抗力を高める機能(白きくらげなどがおすすめ)
血の巡りと精神を安定させる機能(ゆり根などがおすすめ)

老化を食い止めるには、この5つの機能に作用する食べ物をまんべんなくとることが大切です。

 

老化に負けないからだをつくりましょう

古代中国から伝わる「医食同源」の考え方から生まれた「食養生」は、現代の私たちにも利用しやすい健康法です。
日々の食べ物が心身をつくると言われているので、食べ物の持つ力と効果を理解し、バランスよく体内に取り入れることで健康を保ち、心と体の老化を防ぐ助けとして食事に取り入れてみましょう。

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一児の母。医薬品販売に長く従事しており、医薬品に限らず美容と健康に関する情報を日々収集している。自身の経験も参考にし、妊活に関する情報も発信している。

2010年 医薬品登録販売者 資格取得

ミモザ製薬株式会社 管理登録販売者