前回は、「食養生」で「食養生」で肌悩みを解決!アンチエイジングに効果的な食べものを、ご紹介しましたね。今回は「食養生」で、心の悩みを解決していこうと思います。心の悩み…と言っても人それぞれ悩みが違うと思います。大きく分けて「ストレス」「イライラ」「落ち込む」と3つの心の悩みを、今回も引き続き効果的な食べ物と控えたい食べ物、そしておすすめの漢方薬をご紹介したいと思います。
この記事の目次
知らずに溜まる「ストレス」
まずストレスがたまってきたら、こまめに発散することが大事。ハーブなどの香りのよい食べ物を上手に使って、気分をリラックスさせましょう。溜まった体内の気の流れをスムーズに整えて、緊張をほぐしてくれる「食養生」をご紹介します。
イライラする精神的ストレスにおすすめのハーブ は、こちら
ミント
ミントはストレスからくるうつ病の予防や、体にこもった熱を取って、気の流れを整えてスッキリさせます。ビタミンCで美肌作りと初期の風邪にも効果的です。
ウコン(ターメリック)
カレーなどの香辛料に使われている調味料なので聞いたことがある人も多いかと思います。肝臓の働きを高め、血の巡りをよくして心も体も丈夫にしてくれます。よくお酒を飲む前にウコンを飲むと二日酔いになりにくいと言うのは、肝臓と胃の負担を軽くしてくれるからなんです。脂肪燃焼効果もあるので、ダイエットにもおすすめですよ!
はまなすの花
専門家の方の話によると、気分を前向きにして、幸福感やリラックス感が得られる、はまなすの香り。そしてビタミンCとタンニンが豊富なので、肌を引き締めキメを整えて美肌効果も期待できるんです。食材としてはなかなか手に入りにくいですが、お茶として市販されていて、味もクセがないので飲みやすいですよ!
ストレスで悩んでいる人が食べてはいけないもの
●揚げ物やマヨネーズなど脂っこいもの
●甘いお菓子などのドカ食い
私もストレスがたまると、つい甘い物やこってりした物をドカ食いしてしまうのですが、胃がもたれて余計に気分が滅入るので気をつけましょう。
ストレスにおすすめの漢方薬
●抑肝散(よくかんさん)…神経過敏で落ち着きがなく怒りっぽい症状に
●苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)…神経質で動悸やのぼせる症状に
熱がこもる「イライラ」
イライラしているときはカーッと頭に熱がのぼっている状態なので、熱を鎮める作用のある食べ物を選びましょう。脂っこい料理は避けて、さっぱりとした味つけのほうが、「食養生」の考えとして気持ちを鎮める効果がさらに高くなります。
セロリ
セロリのクセのある香りは、アピインという天然のアロマオイルなんです。気持ちを落ち着かせる精神安定の作用があって、不眠やイライラに効果があると言われています。ほかにビタミンB群、ビタミンC、βカロテンや食物繊維などの栄養素が豊富で美容に気を使う女性にうれしい食べ物です。
たけのこ
たけのこには神経伝達物質のチロシンが含まれていて、うつ症状を改善させたり、ストレスをやわらげる作用があります。また集中力を高める効果もあるんですよ!熱をさます作用が強く、体内にたまる余分な水分を排出してくれるのでイライラの改善になります。
にがうり(ゴーヤ)
抗酸化作用のビタミンCがイライラ時に発生する活性酸素のダメージを回復してくれます。にがうりに含まれるビタミンCは、なんとレモンの3倍も含まれているんですよ。またコラーゲンの生成にも必要な成分なので、美肌づくりにも一役かってくれます。
イライラで悩んでいる人が食べてはいけないもの
●チョコレートや生クリームなど甘いスイーツ
●揚げ物などの脂っこいもの
●辛みの強いもの
●アルコールの度数が強いもの
甘いお菓子や辛味の強いもの、お酒などは、体内の熱をさらに上げてイライラが増すので控えましょう。
イライラにおすすめの漢方薬
●桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)…頭に血が上ってイライラする精神ストレス症状に
●加味逍遙散(かみしょうようさん)…精神不安、神経過敏でイライラする症状に。更年期障害で気持ちが不安定な時、血が上ってイライラした時、不眠にも処方されるお薬です。
気持ちが「落ち込む」
くよくよしてなんだか元気が出ないときは、心と体のエネルギーが低いサインです。「食養生」でエネルギーを満たして、精神を落ち着かせ、気持ちを前向きに自信を取り戻しましょう。
ゆり根
気持ちを安定させる鎮静作用があり、不安で眠れないときなどに効果を発揮する食べ物として、古くから利用されています。ゆり根の紹介はこちら 食べると若返る?心とからだの老化を防ぐ5つの食べ物
押し麦
押し麦とは大麦を食べやすいようにふっくら蒸した状態のもので、お米コーナーで「押し麦」「大麦」「もち麦」などの名前で販売しています。腎臓の機能を高めて体力をつけ、心も体も穏やかに安定させる作用があります。
乳製品
牛乳、チーズ、ヨーグルトなど乳製品には幸せホルモンの「セロトニン」が多く含まれています。不安な気持ちをリセットしてリラックスさせる作用があるんです。寝る前のホットミルクは、体を温めてあげる効果と幸せホルモン「セロトニン」を増やして、深い眠りにつく効果として昔から親しまれていますよね。
幸せホルモンとは、こちらでご紹介しています。
落ち込み気分の人が食べてはいけないもの
●チョコレートやケーキなどの甘いスイーツ
●揚げ物などやマヨネーズなどの脂っこいもの
甘い物やこってりしたものは、胃がもたれやすく、さらに気分をふさいでしまうので控えめにしましょう。
落ち込み気分におすすめの漢方薬
●半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)…精神不安や不眠など気分が落ち込む「気うつ」症状に
●加味帰脾湯(かみきひとう)…精神不安や不眠など気力がない「抑うつ」症状に
心の管理をするのは自分自身
心の悩みは人それぞれ、ストレス発散方法も人それぞれです。ただその助けとして、心の不調を取り除く「食養生」を普段の食事に1品でもいいので取り入れてみてください。穏やかな気持ちに近づけるように、睡眠を十分にとったり、栄養のある食事も大切なポイントです。普段の食事で、賢く食べること。食材の特徴を活かして自分にあった食事をみつけてみてください。