「食養生」も 「食養生」で肌悩みを解決!アンチエイジングに効果的な食べもの・「食養生」で心の悩みを解決!気持ちが楽になる効果的な食べ物と進み、今回は体の悩みを解決していこうと思います。
体の調子が悪くて薬を服用している、病院に通院している、薬を飲むほどじゃないけど不調が続いているという方、まず食事を見直してみましょう。
今回は「頭痛」「目の疲れ」「胃痛」「のぼせ」「頻尿(トイレが近い)」といった体の悩みについて、引き続き効果的な食べ物と控えたい食べ物、そしておすすめの漢方薬をご紹介したいと思います。
この記事の目次
頭痛
漢方では、頭痛は頭の血の巡りが悪くなり、熱が頭にのぼる状態になって起こると考えられています。
血行を促進する食べ物で頭の痛みをやわらげたり、頭にのぼった熱を下げる「食養生」をご紹介したいと思います。
バナナ
偏頭痛は血管が拡張してパンパンに張っている状態のこと。バナナに含まれているマグネシウムは血管を緩めてくれるので、偏頭痛や頭痛もちの人におすすめです。
マグネシウムが含まれている食べ物…アーモンド、ココア、蒸し大豆、あさり、はまぐり、納豆など
ほうれん草
ほうれん草に含まれているビタミンB2は、血圧を下げる効果があり偏頭痛を緩和させる栄養素です。また二日酔いからくる頭痛にも効果があります。
そしてビタミンB2には脂肪の代謝をあげるダイエット効果や、健康な肌や髪を作る美容効果もあるので、女性にとってうれしいビタミンですよね!
ビタミンB2が含まれている食べ物…ヨーグルト、牛乳、納豆、レバーなど
毎日1リットルの水
オランダで行われた実験で、毎日平均1リットル以上の水を飲むようしたら、偏頭痛を含む様々な頭痛の改善が見られた、というデータがあります。
その理由は、体内の水分が増えると、血の巡りが良くなるから。
私も頭痛がひどく、10年以上ほぼ毎日頭痛薬を飲んでいたのに、ダイエットをきっかけに毎日2リットルの水(白湯)を飲みづつけて気がついた時には頭痛が治っていて本当に驚きました。
水を飲むだけで偏頭痛が改善されるなんてお手軽でうれしいですよね!
頭痛で悩んでいる人が食べてはいけないもの
●お刺身や生野菜サラダや冷たい食べ物や飲み物
●カップ麺やスナック菓子
ものや冷たい飲み物、インスタントフードは必要以上に血管を広げたり、血流を悪くして頭痛をひどくする可能性があるので控えましょう。
頭痛におすすめの漢方薬
●呉茱萸湯(ごしゅゆとう)…冷えると頭が痛くなったり、吐き気や嘔吐を伴うズキズキする頭痛に
●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)…冷え性で疲労しやすい重苦しい頭痛に
●葛根湯(かっこんとう)…肩こりからの頭痛に
目の疲れ
漢方では、目は肝臓と深く関わっているといわれています。
肝臓の機能を高める食べ物をとって血液の量を増やし、目に栄養とうるおいを与え、疲れによる目のかすみや視力の低下を防ぐ「食養生」をご紹介します。
ブルーベリー
ブルーベリーのきれいな青い実は「アントシアニン」という色素でできています。アントシアニンは、抗酸化作用のポリフェノールの一つで、肝機能を高める栄養素です。
物が見えにくくなったり、視界が曇ったり、チカチカするなどの症状は眼精疲労が進んでいる合図です。
アントシアニンが含まれている食べ物…ベリー系に多く含まれる、その他にナス、赤ジソ、黒豆、黒ごまなど
レバー
レバーに含まれている鉄分は、肝臓の機能を整えて血液を増やし、酸素を全身に運ぶ役割があるので、視力の低下や貧血を防ぐ効果があります。
鉄分が含まれている食べ物…豚モモ肉、牛肉赤身、かつお、いわし、まぐろ、あさり、しじみ、かきなど
にんじん
にんじんに含まれているβカロテンは不足するとドライアイの原因になる栄養素。また肝臓に血を補うことで、目の疲れや視力の衰えを防ぎます。
βカロテンが含まれている食べ物…モロヘイヤ、ほうれん草、ニラ、春菊など
目の疲れに悩んでいる人が食べてはいけないもの
●刺身や生野菜サラダや冷たい食べ物や飲み物
●度数の高いアルコール
生ものや冷たい飲み物は、体を冷やして血行を悪くして、お酒は目を充血させるので控えましょう。
目の疲れにおすすめの漢方薬
●桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)…疲れやすくて神経質な眼精疲労に
●杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)・・・かすみ目、疲れ目、頭が重苦しい痛みに
胃痛
加齢が進むと糖化によって胃腸の機能が低下して、消化不良や胃痛などのトラブルを起こしやすくなります。
胃腸の調子を整える食べ物を選んで、柔らかく煮込んだものを温かい状態で食べるような「食養生」を心がけましょう。
キャベツ
生で食べれば「食べる胃腸薬」ともいわれてるほどお腹にいい栄養素なんです。
キャベツには胃腸薬でおなじみの「キャベジン」という名前のビタミンUが含まれています。
荒れた胃の働きを整えて、刺激から胃を守る働きがあるので、漢方では胃潰瘍の治療にも使われます。
ビタミンUが含まれる食べ物…ブロッコリー、レタス、アスパラなど
トマト
トマトに含まれているビタミンAは胃を保護する作用と、水分量が多いので胃酸過多による胃痛に効果を発揮します。
生のトマトでなくてもトマトジュースでも比較的効果があるので、「外出先で空腹で胃が痛い」「風邪で食欲はないけど胃酸で胃が痛い」という時は、コンビニなどでトマトジュースを買って飲むのも対策です。
ビタミンAが含まれている食べ物…圧倒的にレバーが多い。そのほか、ほたるいか、うなぎ、銀ダラなど
山芋
山芋に含まれている「消化酵素ジアスターゼ」は、でんぷんを分解する酵素が多く含まれ、胃もたれや消化不良、胃の張りなどに効果があります。
山芋自体も体内で消化・吸収されやすいデンプンが多く、さらに他の食材の消化も助けてくれる作用があり、胃や十二指腸の痛みをやわらげたり、便秘の緩和にも効果があります。
消化酵素ジアスターゼが含まれている食べ物…大根や長芋など
ストレスからくる胃痛は…
胃がムカムカするときは、胃を活発にしてストレスを発散させ、すっきりとした気分にさせる陳皮(みかんの皮)やシソの葉を試してみましょう。陳皮はみかんの皮を1週間~数か月干したら完成です。
入浴剤や粉砕したものを薬味にしたりお茶にしたりと用途はさまざまです。
胃痛で悩んでいる人が食べてはいけないもの
●チョコレートやケーキなど甘いスイーツ
●揚げ物やマヨネーズなどの脂っこいもの
●辛みの強いもの
●度数の強いアルコール
こってりしたものや甘いものは、消化しにくく胃に負担をかけます。
また辛みの強いもの、お酒は胃を荒らすので控えましょう。
胃痛におすすめの漢方薬
●六君子湯(りっくんしとう)…もともと胃腸が弱く食欲がわかない胃痛に
●半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)…胸やけやストレスが胃腸にくる胃痛に
●胃苓湯(いれいとう)…急性胃腸炎や冷えが胃腸にくる胃痛に
のぼせ
漢方では、のぼせは気の流れが悪くなって、熱が体の上にのぼっている状態と考えます。
のぼせた体の熱を下げる「食養生」をご紹介します。
※熱を下げるので、日ごろから冷えやすい人や下痢になりやすい人は、量を少なめにとりましょう。
タケノコ
タケノコには利尿作用があり、体を冷やす働きがあるので代謝を高めて、のぼせに効きます。
ショウガ
ショウガには、体内の熱を発散する作用があるので、のぼせやすい体質の人に効果があります。
昆布
昆布には血圧を下げる効果があるので、高血圧によるのぼせに有効です。
トマト
トマトには体の熱を冷まして、余分な水分を体外に排出させます。
にがうり
にがうり(ゴーヤ)の苦みが体にこもった熱を取り除いて、解毒作用もあります。
みそ
みそには熱を鎮める効果があります。二日酔い防止にもなるので、野菜スティックのおつまみでお酒を飲むといいでしょう。
ゴマ
ゴマは、たんぱく質とビタミンEが豊富に含まれていて、更年期障害によるのぼせに効果があります。
のぼせに悩んでいる人が食べてはいけないもの
●辛みの強いもの
●羊肉や牛肉
辛みの強いものや、羊肉や牛肉は体を温める効果が高く、さらに熱をこもらせることになるので控えめにしましょう。
のぼせにおすすめの漢方薬
●桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)…生理前や生理前半がつらい。足は冷えるのに、頭がのぼせる
●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)…貧血や生理不順で足腰の冷えたのぼせに
●加味逍遙散(かみしょうようさん)…イライラなどがあり、更年期障害ののぼせに
トイレが近い
体内の水分調節の腎臓の機能が落ちると、尿の量が増えて頻尿になり、体のエネルギーを奪います。冷え性も一因です。
腎臓の働きを整え、胃腸を活発にする食材で水分を正常に保ちつつ、尿の量を減らしましょう。
山芋
胃腸や腎臓の働きをアップさせ、体の水分代謝を正常に戻す機能と、尿の蛇口の働きをする尿道括約筋という筋肉を鍛える働きがあります。
もち米
胃腸の働きを整えることで、水分の巡りを正常な状態に保ちます。
からだを温める作用が強いので、冷え性やお腹の冷えからくる頻尿に効果があります
ぎんなん
ぎんなんの渋みには収れん作用があるので、尿の出口を引き締めます。
夜間頻尿や尿漏れの予防になります。
トイレが近いと悩んでいる人が食べてはいけないもの
●刺身や生野菜のサラダや冷たい飲み物
生ものや冷たい料理や飲みものは、体を冷やして尿がさらに増えてしまうので控えましょう。
頻尿におすすめの漢方薬
●猪苓湯(ちょれいとう)…むくみがあり、出ないのに残尿感でトイレに行く回数が多い
●八味地黄丸(はちみじおうがん)…夜トイレに起きたり、尿意が我慢できなくなった
●牛車腎気丸(ごしゃじんぎがん)…疲れやすく冷えやすい頻尿に
食事の工夫で健康な体を作りましょう
いかがでしたか?体の不調も、普段から口にしている食べ物で解決できるんです。薬には頼りたくないけど、なんだか調子が悪いという方は、まず食事を見直してみてください。健康で穏やかな生活が過ごせるように、睡眠を十分にとったり、栄養のある食事も大切なポイントです。普段の食事で、賢く食べること。食材の特徴を活かして、自分にあった食事をみつけてみてください。今回は「頭痛」「目の疲れ」「胃痛」「のぼせ」「トイレが近い(頻尿)」と5つの体の悩みをご紹介しました。次回は引き続き体の悩み、「むくみ」「冷え」「生理痛・生理不順」「下痢」「便秘」の5つの体の悩みをご紹介したいと思います。