冷え性の男性が増えています! ~冷えリーマンから脱却しましょう!~

「冷え」と聞くと、女性だけの悩みのように感じませんか?でも、実は冷え性の男性ってとても多いんですよ。

養命酒製造(株)が男性500人に行ったアンケート調査では、男性全体で冷えを感じている36.6%が回答をしています。その中でも30代男性の冷えリーマンが50%強と半分以上が自覚のある冷え性だと回答をしています。手足が冷たければ自覚できる冷えですが、自分でも気づかない「隠れ冷え性」の可能性もあるんですよ。隠れ冷え性を含むと、その割合はもっと高くなりますよね。

体のだるさ頭痛めまい下痢、そんな様々な症状が出ていたら、もしかしたら冷えが原因かもしれません。冷えは、自律神経が乱れ、血流が悪くなることから引き起こされます。頭痛肩こり不眠症など万病のもとになると言われている冷え性は、放っておくと大変なことになります。まず血の巡りを良くして、血行を良くすることが大切ですね。

女性より男性に冷え性が少ないのは筋肉のおかげ

身体の組織の中でも脂肪からは、あまり熱が発生しません。また熱を通しにくい性質を持っています。
つまり体の内側からも外側からも脂肪は温めにくい部分といえます。

一方筋肉は、脂肪よりも熱を作りやすく、熱を通しやすい性質を持っています。筋肉は温まりやすい部分なのです。
女性に比べて筋肉の多い男性に、冷えを訴える人が少ないのは、こんなところにも理由があるようです。

ただ男性にも冷え性の人はいますが、女性ほど冷えの意識がないため、気づくのが遅くなってしまうということが起きてしまいます。

 

男性に多い「内蔵型冷え性」

冷え性で多いのは手足の指先が冷えている「四肢末端冷え性」タイプですが、男性に多いと言われている「内蔵型冷え性」は手足が冷たいなどといった自覚症状がないため、なかなか冷え性だと気づかずに放っておかれることが多いタイプです。

お腹のみぞおちあたりを触ってみてください。手足は冷たくないのに、お腹のあたりが冷たくなっていたら危険のサイン。これが「内蔵型冷え性」なのです。なかなか気づかないので「隠れ冷え性」とも呼ばれています。

体温調整には血管が関係していて、暑いと血管が広がり、寒いと収縮します。猛暑下の身体は、自動的に血管を広げて血流を良くすることで、身体の外に熱を逃がしています。つまり、この働きによって、暑い夏は身体の熱が外へ逃げやすいようになっているのです。そこに必要以上のクーラーや冷たい飲み物を摂りすぎると、身体は芯から冷え、余計に熱が逃げやすくなってしまいます。結果、身体の熱が必要以上に奪われてしまい、内臓が冷え切ってしまうのです。

「内蔵型冷え性」の主な症状は、下痢便秘なので、心当たりがある方は、身体が冷えすぎていないかを確認しましょう。また腸が冷える免疫力が低下し、風邪などの病気にかかりやすくなってしまうので、十分な注意が必要です。

 

男性の冷え性は「更年期障害」を引き起こします!

実は男性にも更年期障害があります。
女性の冷えのトラブルは、子宮にあらわれることが多いのですが、男性の場合は腎臓にあらわれやすいのです。男性の中年期に多い腰痛などは、冷えによって“腎”(東洋医学では腎臓と泌尿生殖器をさします)が弱るために起こることが多いのです。そして腎の機能が衰えてくると、足が冷えます

男性の冷えをみる場合は、まず(足首から先)をさわってみてください。冷えと聞くと体が冷たくなっているイメージがありますが、逆に足がほてってしかたがないという人も、冷えに入ります。また冬でも足がほてったり、体全体がほてる、足元は冷たいのに上半身はポッポと熱く、顔がのぼせる。これも冷えのあらわれです。

腎臓は、身体から出た老廃物を尿にして体外に排泄する働きがあります。また、腎臓の横にある副腎は副腎質ホルモンをつくるところで、元気のもとにもなります。肝臓と腎臓は相関関係にあるので、肝臓が弱るとその毒を腎臓が引き受けます。すると副腎質に影響がでて、スタミナが落ち、疲れやすくなります。冷えは、ホルモンを調節する自律神経の働きを乱しますが、男性の場合は女性よりも肝臓から腎臓にもその影響が強く出ます。

男性も年齢とともに男性ホルモンが減り、そこにストレスによる自律神経の乱れが加わって性欲減退疲労不眠などの不定愁訴が出てきます。これが男性の更年期障害です。

 

男性の冷え性の原因とは?

ストレス

現代の社会の中で強いストレスにさらされている人が多く、このストレスのせいで体が冷えているケースが多いです。

女性にとってストレス解消の一番の方法は、しゃべること。過度なストレスでなければ週末にまとめてストレスを解消することができます。

では男性はというと、黙ってストレスを解消する傾向が多いようです。ストレスを自分で消化するのも難しく、消化不良になることも多い傾向です。一度ストレスを抱えこむと、女性よりも男性の方がストレス解消になるまでに時間がかかります。

また東洋医学では、怒ったりイライラしたりすると頭に血がのぼり下半身に血が足りなくなると考えられています。血が不足した下半身は、熱が行き届かなくなり血行不良となって冷え性にと繋がっていきます。

自律神経の乱れ

手足の末端に集まる毛細血管は、自律神経コントロールしています。自律神経とは全身に張り巡らされたコードのようなもので、オンとオフを繰り返しながら、体の機能を調整していますが、冷えによって、切り替え装置に乱れが生じて、その結果、自律神経からくる不調症状があらわれるのです。

ストレスなどによって自律神経が乱れると、もともと細い毛細血管がさらにキュッと収縮して血流が悪くなって、血液や熱が運ばれません。ストレスだけでなく生活習慣転職疲れ、また寒さなどで簡単に自律神経は乱れてしまうので、要注意です。

 

血行不良

デスクワークが多かったり運動不足が続くと、体を温めるための熱が全身に行き届かなくなって、血行不良となります。一番分かりやすい場所は、指先が冷たいかどうかです。ただ「隠れ冷え性」の場合は指先は冷たくないので見つけにくいのが現状です。

血行不良は老廃物が体にたまりやすく、栄養も行き届かくなるので、冷えへとつながります。また冷えからくる血行不良は老廃物がうまく排出できないので、加齢臭や薄毛など、加齢のスピードも加速していきます。

 

冷え性を解消する方法

湯舟につかる

一人暮らしの男性に多いのが、バスタイムをシャワーで済ますこと。シャワーには、水圧で肩や腰などを部分的にマッサージする効果はありますが、身体を温めるという面からみると、ほとんど効果はありません。一年中シャワーだけという人は、身体の芯が温まっていないので、徐々に冷えをため込む原因にもなります。

また浴槽のお温度も重要です。熱いお湯は交感神経を刺激して血管を縮めてしまい、身体の表面だけを急激に温めてバリアを作ってしまいます。身体の芯が温まらないので、お風呂から上がってから冷めるのも早いのです。

体温より少し高い38~40度くらいの、ぬるめのお湯にじっくり入れば、身体の芯が温まり、汗も出て代謝が良くなり湯冷めもしません。

 

軽い運動

まずは血行を良くするために、軽い運動をしてみましょう!
運動といってもジョギングなどと意気込まなくても大丈夫です。通勤の電車の中で手足の指をグーパーと1~2分繰り返すだけでも、血行は良くなります。会社までの道のりを普段よりも1.5倍の速さで歩くだけでも効果はあります。

「運動をする」と思うと負担になってストレスがたまってしまうので、軽いストレッチなど何か身近でできるものを試してみてください。

 

ストレス発散

ストレスが自律神経を乱してしまうので、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。といっても、ストレスを溜めないというのも難しいですよね。
その日のストレスはその日のうちにリセットできるような趣味などを見つけてみてください。ストレスフリーな生活を心がけることも、冷えの改善・予防に大切です。

ただ、その趣味がお酒に走るのはおすすめできません。お酒は体を冷やす作用があるからです。お酒の中でも体を冷やすお酒と、体を温めるお酒があります。
ビールウイスキーなど原料にを使っているお酒は、お酒の中でも特に体を冷やしてしまうので、原料にを使っている日本酒焼酎ワインのほうがおすすめです。ただし、飲みすぎるとかえって「冷え」を悪化させてしまいます。適量を心がけましょう。

 

男性のあったかグッズも豊富にあります

今や色々な機能性インナーが各ブランドから販売していますよね。
シャツや下着などを保温性のあるものにするだけで、熱が逃げにくく冷えない身体を作ります。冷えは下腹部より下にあらわれやすいので、下着類とともに靴下も見直してみてはいかがでしょうか?

また首元を冷やすと一気に体が冷えてしまいます。夏場は冷やすと体感温度が-3℃下がる首元も、冷え性対策としてネックウォーマーを使うのもおすすめです。もちろんマフラーも同じ効果ですが、ネックウォーマーの方が、熱を逃がしにくい形状をしています。

季節を問わず使えるものとしては、スリッパ入浴剤あたたまる飲み物などもいいですね。スリッパは冬場は中がモコモコしたスリッパを選ぶほうが足元の温かさをキープできますね。入浴剤はリラックス効果のある香りのものや、疲れをとる炭酸ガスタイプのものが人気があります。
男性へのプレゼントで悩む女性は多いもの。女性からのプレゼントとして、パートナーに希望を伝えてみるのもいいですね。

意外と見落としがちな「男性の冷え」

一度身体の中に冷えを溜めてしまうと、なかなか抜けないと言われます。

そして体の冷えは仕事や生活に対する意識にも影響を与えることがわかっています。
また肌の状態にも大いに関係があり、体の冷えを解消すると、シミ、しわ、たるみ、むくみなどさまざまな肌のトラブルが消えて、ハリと若々しさを取り戻すことができます。フェイスラインがキュッと引き締まる小顔効果も高く、ほとんどの方が見た目年齢がグンと若返ります。「冷えは万病のもと」というのは、男性も女性も同じなのです。

「内蔵型冷え性」はつい見逃しがちなので、お腹に手を当てておかしいな、と思ったら、ぜひ解消方法を試してみてくださいね。

一児の母。医薬品販売に長く従事しており、医薬品に限らず美容と健康に関する情報を日々収集している。自身の経験も参考にし、妊活に関する情報も発信している。

2010年 医薬品登録販売者 資格取得

ミモザ製薬株式会社 管理登録販売者