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意外と知られていないPMS
PMSを知っている、なんとなく知っているという女性は全体の70%。意外と知られていないんです。言葉は初めてきいたという方でも、その症状はあるかもしれません。
PMS(Premenstrual Syndrome-プレ・メンストラル・シンドローム)の略で、生理の2週間前からはじまるココロやカラダの不調のこと。生理がはじまるとその症状は気にならなくなったり、だんだんと消えていくんです。今回は知らないようで、感じているPMSについてのご紹介です。
●なんだかイライラする
●いつもより肌があれる、ニキビができる
●胸がはって痛い
生理前にこんな症状になったことありませんか?症状は人によってさまざまで200以上あるともいわれています。同じ人が毎月同じ症状かというと、そうでもありません。認知度は低く、知らず知らず悩んでいる人もたくさん。
まずはPMSについて理解していきましょう。
どんな症状がPMSなの?
ーカラダの不調ー
●おなかの痛み
●お腹がはる
●体重が増える
●頭痛、腰痛
●便秘または下痢
●食欲がでる
●めまい、動悸
●胸のハリ、痛み
●眠れない
●眠気が襲う
●顔や足のむくみ
●疲れやすい
●肌あれ、にきび
-ココロの不調ー
●イライラする
●怒りっぽい
●緊張する
●憂鬱な気持ちになる
●泣きたい気持ちになる
●1人になりたい
●悪い夢ばかりみる
●ボーッとする
●集中できない
●落ち着かない
●精神的に不安定
生理前にカラダとココロの不調を感じている女性はなんと90%以上というデータもあります。
多くの女性は何かしらのPMSを抱えて日々過ごしているんです。
こんな人は要注意!
●几帳面
●負けず嫌い
●感情をまわりにださない
●完璧主義
●ガマン強い
●律儀
●神経質
●自分に厳しい
●ストレスをためやすい
●過度に依存しているものがある
(タバコ、お酒、コーヒー、人間関係など)
当てはまるものが6項目以上あるあなたはPMSになりやすい体質です。
就職、転職、結婚、出産、離婚、引っ越しなど今までの環境と大きく変わる状況は、緊張やストレスでココロに大きな不安がのしかかってPMSになりやすい傾向にあるんです。
どうしてPMSになるの?
PMSがどうして起こるのか?
実はその原因はまだはっきりしていませんが、女性ホルモンの影響だと考えられています。
女性ホルモンを増やす前に~崩れたホルモンバランスを整えよう~はこちら
●排卵~生理前に分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)がからだの中で水分代謝を妨げて、水分がうまくからだから排出できなくなります。この水分が部分的にたまると頭痛や腰痛、胸の痛みなど、痛みに変わるのです。その水分がむくみの原因となり、からだ全体にめぐると体がだるく感じるのです。
●排卵後、卵胞ホルモンの分泌が減ると、脳内物質のセロトニン(幸せホルモン)も急降下するんです。セロトニンが不足すると、自分を責めたり、ストレスを抱えたり、ネガティブになったり、気持ちが不安定になるだけでなく、体温も下がるといわれています。
●PMSの人はビタミンやミネラルなどの栄養が不足しているといわれています。
デリケートな女性のカラダは200以上もの不調となってあらわれるんです。
PMSによい4大栄養素
ホルモンバランスを整えるビタミンB6、鉄、カルシウム、ビタミンDなどの栄養素を積極的にとりましょう。
ビタミンB6
排卵期に減少するのがビタミンB6の成分です。血液や筋肉をつくる時に働く成分なので、不足すると口内炎、にきび、肌あれ、頭痛や腰痛、うつ状態定になることがあります。女性が多く消費する成分なので、日頃から気を付けてとりたい成分です。
多く含まれている食品:ニンニク・まぐろ・いわし・鮭・牛肉・鶏肉・豚肉・鶏肉・レバー
鉄分
貧血がPMSの症状を重くしています。血液検査をして、ヘモグロビン値が正常でもフィリチンの値が低いと隠れ貧血かもしれません。サプリのヘム鉄は体内への吸収率が高いので、予防でサプリをとることをおすすめします。
隠れ貧血を見逃さない11のポイント~フェリチン不足はこんな症状!~はこちら
多く含まれている食品:黒ゴマ・ひじき・レバー・たまご・味噌・貝・納豆
カルシウム・ビタミンD
カルシウムだけ頑張って摂取しても、体内への吸収される量はそこまで多くありません。カルシウムと一緒にビタミンDを摂取すると、カルシウムの吸収率が高くなります。PMSにはカルシウムとビタミンDを合わせることでPMSに効果があります。
多く含まれている食品 カルシウム:チーズ・小魚・小松菜・牛乳
多く含まれている食品 ビタミンD:小魚・いくら・さんま・鮭・きのこ
食物繊維
PMSの時のイライラ感は、血糖値が低いのが原因の一つです。血糖値を上げる食品として糖質(白米・パン・イモ類)があります。ただ、糖質ばかりの食事では、食後の高血糖や中性脂肪も高くなってしまいます。血糖値の急激な上昇をおさえて、減少も穏やかにしてくれる食物繊維を多くとることが大切です。
多く含まれている食品:野菜類・豆類・いも類・おから・みそ・ごぼう・ナッツ
PMSの体質改善におすすめ漢方
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきゅうとう)
からだを温めて熱をつくりだす手助けをして、手足などの末端を温めて体の内側にも働き、冷えによる諸症状を改善
温清飲(うんせいいん)
顔の色つやが悪く、月経不順、月経困難、更年期障害など婦人科疾患におすすめです。
酸棗仁湯(さんとうにんとう)
心身が疲れて眠れない状態から、気持ちを静めて眠りの質を高めます。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
心身が疲れて足や身体の冷え、貧血や生理不順におすすめです。
自分の不調と向き合ってみましょう
生理前の辛いPMS。人によってさまざまな症状がでるので、自分の年齢や性格、生活環境を理解して、我慢せず上手につきあっていきましょう。
自分のカラダの不調の原因もわからず、長い間悩んだり苦しんだりしている女性も多いです。少し体調がおかしいな、症状がひどいな、と感じた時には一人で悩まないで、婦人科の受診をおすすめします。似たような症状でも子宮内膜症などの違う病気が見つかることもあるからです。