貧血ってどんな状態? ~血液の仕組みを理解しましょう~

血液はどうやって作られているの?貧血はどうしておこるの?

あなたが思っている以上に大事な役割をしている血液は、毎日体の中で絶えず作りかえられています。学生の頃に体の仕組みで血液を学習したかと思いますが、血液を知ることは貧血予防にもなるんですよ。今回はあなたの体における血液の働きや仕組みをご紹介します。

血液は骨髄で作られます

あなたの血液を作るのに中心となっているのが骨髄です。人間の全身を巡る血液の量は、体重13分の1くらいとされています。
体重50kgの人で、だいたい4リットルほどの血液が休むことなく巡っていることになります。私たちは酸素や栄養分を含んだ大量の血液が絶えず体内を回ることによって生きています。

血液が全身を巡る事であらゆる組織が働き、生命が維持されているわけです。この大切な生命維持装置である血液を作っているのが、骨の中心部にある骨髄です。ここには造血細胞という細胞があって、常に新しい血球(赤血球、白血球、血小板)を作っています。このため骨髄は「造血器」とも呼ばれます。

血液の仕組みと働き

血液がどのように作られているのかを、貧血と関わりのある赤血球を中心にみてみましょう。
貧血は血液の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減って、全身が酸素不足の状態になる病気です。では赤血球とはなんでしょうか。またヘモグロビンとは?貧血と深くかかわるこの2つを中心に、血液の働きをみてみましょう。

人間の体をつくっている細胞は酸素や栄養分をとり込み、一種の「燃焼」を起こしてエネルギーを発生させ生命を維持しています。この活動のもとである酸素栄養分を、全身の細胞に届けているのが血液です。

血液は、大きく分けて血球(けっきゅう)と呼ばれる形のある成分(血液容積の40%)と、血漿(けっしょう)と呼ばれる液状の成分(血液容積の60%)とで構成されています。血球にはいくつかの種類があり、それぞれ特有の働きを持っています。

 

貧血を左右する赤血球

正常な赤血球は円盤のような形をしています。赤血球の表面は薄い膜で覆われ、その中にヘモグロビン(血色素)があります。
ヘモグロビン赤い色素で、血液赤く見えるのは血液中のヘモグロビンの色素が赤いからです。
ヘモグロビンタンパク質がくっついて出来たもので、この鉄が酸素をとらえて体のすみずみまで運びます。また体内で生まれた二酸化炭素を肺まで運び、体外に排出する役割もあります。

赤血球の寿命は120日

骨髄で作られる赤血球は初めは原始的な姿で核があり、まだヘモグロビンも含んでいません。
それが成長するにつれて核は小さく凝縮し、それと同時にヘモグロビンが作られていきます。そして核が赤血球から脱出してしまうと、それが初めて成熟した赤血球となり、血管内に送り出されます。
なお赤血球の主な成分であるヘモグロビンは、鉄とタンパク質がくっついたもの。そのため鉄が不足するとヘモグロビンの生成がスムーズに行われません。

赤血球は全身を巡り、120日ほどたつと脾臓(ひぞう)で破壊されます。
正常な人で、毎日だいたい赤血球全体0.8%死滅しているといわれます。つまり血液中の赤血球の数を一定に保とうとすると、その分を毎日補給しなければならないわけです。
骨髄はおもに私たちが眠っている間活発に働いて血球を生産します。睡眠中体の一番大きな仕事は、血液を作ることだとも言えます。そのため寝不足が続くと、体は古い血を使い回すようになり、血液検査にもあらわれるほど血液疲れてきます

リサイクルされる鉄

寿命がきた赤血球は死滅しますが、中に含まれていたヘモグロビンは死滅する際に分離して、ヘム(鉄を含むポルフィリン体という色素)とグロビン(タンパク質)に分かれ、ヘムはさらにポルフィリンに分離されます。
グロビンは肝臓や脾臓(ひぞう)で処理され、再びヘモグロビンの素材として利用されます。
はこのようにリサイクルされるのでロスがなく、体外に排泄されるのは1mg程度の少量です。
なお血液のほかに肝臓などにも貯蔵されています。体内に鉄が少なくなると、まずこの貯蔵されているが消費され、そこでも足りないときに血液中の鉄が減っていくのです。

つまり鉄が不足しても、貯蔵鉄(フェリチン)があるうちはすぐに症状があらわれるわけではありません。貧血になっても気づかない人が多い理由として、貯蔵鉄(フェリチン)不足からくる隠れ貧血に繋がるのです。

隠れ貧血を見逃さない11のポイント ~フェリチン不足はこんな症状!~

酸素の配達人、ヘモグロビン

ヘモグロビンが体内に酸素を運ぶ仕組みを、もう少し詳しく見てみましょう。
酸素呼吸によって体内に吸い込まれ、ヘモグロビンと結びつきます。新鮮な酸素を含んだ血液はいったん心臓に送られ、そこから動脈によって全身へと運ばれます。

このとき、動脈を流れる血液は鮮やかな赤色をしています。酸化すると赤くなるもの。それは、ヘモグロビンの成分である酸素によって酸化したしるしです。

ヘモグロビンは、体の各組織に酸素を届けると、今度は代謝で生まれた排気ガスともいえる二酸化酸素と結びつき、静脈を経て心臓に送られそこからに戻ります。このときの静脈を流れる血液は、酸素が少なくなっているので黒っぽい色です。ヘモグロビンを含む赤血球の数は男女で差があり、1mlの血液中に、健康な成人男性約500万個女性約450万個ほどです。

鉄を増やす効果的な「ヘム鉄」で貧血予防!はこちら

顔色とヘモグロビンとの関係

貧血かどうかは、顔色を見ればわかるといいます。その「顔の色」とは血液の色です。正確には、血液に含まれるヘモグロビンの色を見ます。貧血の人は、ヘモグロビンの量が減っているので、赤みが少なく顔色が悪く見えるのです。

また睡眠不足が続いたりすると、目の下に「クマ」ができることがありますが、これも血液の色です。目の下の薄い皮膚から血管が透けて見えていて、新しい血液が作られないために、酸素が不足した古い血使い回されているしるしです。

 

白血球

白血球は体内でパトロールしやすいよう、全身に張り巡らされたリンパ組織を通じて血管にも入り込み、私たちの健康を守っています。外から体内へ侵入してくる細菌ウイルスなどと闘ったり、自分の体内で発生した異物(ガン細胞、悪玉コレステロールなど)を取り除き体内をきれいにする働きがあります。この白血球が元気に活動することが、免疫力アップにつながります。

                           

血小板

ケガなどをして出血した時に、血液を凝固させて傷口をふさいだり、その傷を修復したり、止血する働きがあります。

 

血液の血漿(けっしょう)

約90%が水分で、約7%がタンパク質、残りは糖質、脂質、ビタミン、電解質、酸素、ホルモンなどで成り立っている血液中の液体です。試験管などに血液をしばらく入れておくと、下のほうに沈殿した赤い塊と上には黄色い液体とに分かれます。この赤い塊は主に赤血球の集まりで、上に分離した黄色い液体が血漿です。

これらの成分は全身血管をめぐり、細胞組織正常な状態に保つ働きをしています。

血液の仕組みを理解して、貧血予防をしましょう

いかがでしたか?一言で血液といっても、その中には様々な細胞が集まって血液となっているんです。睡眠中に大切な血液が作られていて、睡眠不足が健康な血液づくりを妨げてしまいます。夜更かしもほどほどに、睡眠は十分とりましょう。血液はあなたが思っている以上に頑張って働いています。健康な血液ができる妨げになる生活は見直したほうがいいのかもしれませんね。

6歳の娘をもつ優しい母。医薬品販売に長く従事しており、医薬品に限らず美容と健康に関する情報を日々収集している。自身の経験も参考にし、妊活に関する情報も発信している。

2010年 医薬品登録販売者 資格取得

ミモザ製薬株式会社 管理登録販売者