「妊活」はよく耳にする言葉ですよね。では「妊娠力」って聞いたことありますか?
そろそろ赤ちゃんが欲しいと思っている方に読んでほしい「妊活」のお話です。
この記事の目次
不妊で悩んでいるのは私だけ?
一部の人だけが悩んでいると思っていませんか?
実はこんなデータがあるんです。
●不妊を心配している 31.1%
●不妊検査や治療を受けたことがある 16.4%
不妊検査や治療を受けたことがある夫婦は、6組に1組と意外に悩んでいる人は多いんです。でも、デリケートな問題で誰にも相談できずに悩んでいる方がいるのも事実です。不妊かも?と不安になっている方に向けてのお話です。
そもそも妊活って?
そろそろ赤ちゃんが欲しいな。と感じた事はありませんか?
そのための準備のことです。
●生理不順の私でも妊娠できるの?
●結婚して3年たつけど、なかなか子供ができない。
そんな悩みを持っている人も「妊娠力」は持っています。でも多忙でストレスの多い現代社会の生活って、からだ全体のパワーダウンにつながるんです。そのパワーダウンで一時的に「妊娠力」が落ちているのかもしれません。
妊娠しやすいからだづくりと、妊娠しやすい環境をつくっていくことが「妊活」のスタートなのです。
まずは自分のからだを「基礎体温」で理解しましょう
妊娠を望む女性の6割が基礎体温を測ることが、自分でできる妊活の習慣となっています。
妊娠に必要なからだのリズムや変化をグラフでわかりやすく残すことで、あなたの月経周期がわかるのです。
続けて基礎体温をつけることで、あなたの排卵日や次の生理の予測ができたり、きちんと排卵しているかわかったり、将来の更年期障害の早期発見にもなるんです。
基礎体温は毎朝、目が覚めた時に測る体温のことです。毎日同じ時間帯に起きてすぐベッドの中で測ることがポイント!
年齢とともに変化する卵子
卵子も年とともに老化します
卵子は生まれた時から体の中にあるもので、その数なんと200万個ともいわれています。
精子のように毎日毎日作られるものではなく、卵子は年を重ねるごとにその数はだんだんと減っていってしまうんです。
そして年を重ねるたび起こる卵子の変化として
●卵子の老化
●卵子の数の減少
●血液中の活性酸素による染色体異常の増加
染色体異常とは:遺伝や性別を決めるとても大切な細胞です。
本来46本ある染色体が「1本多い」「1本足りない」などのトラブルを染色体異常といいます。
活性酸素を増やす原因のタバコ、アルコールを控え、ストレスをためこまないからだづくりが、卵子の老化のセルフメディケーションとなります。
妊活中は「カフェイン」と「お酒」は控えましょう はこちら
そして血のめぐりが悪いと、卵子も卵巣もいい状態を維持できなくなるのです。
元気のいい卵子を育てる準備期間は3ヶ月かかります
そして質のいい卵子のほうが妊娠はしやすくなり、年を重ねた卵子は妊娠しにくいのです。
ビタミンEは酸化からからだを守る作用があり、また卵子も守ってくれるので食事やサプリメントで積極的にとりましょう。ビタミンEは流産予防や受精卵移植時にも子宮内膜機能のために処方している病院もあります。
毎日の生活習慣の中で、今からできるところは率先して実行してみましょう。
妊娠力がアップする3つの「妊活」
冷え対策
●手足がいつも冷たい
●低体温で36.5℃以下
●生理痛があたためるとラクになる
こんな人は冷えで妊娠力が弱っています。
温かい飲み物やからだが冷えにくい食べ物をとるように心がけましょう。
手足の冷えには、カイロや湯たんぽの力を借りたり、時間のある時には足湯や半身浴などでからだの中からじっくりとあたたまりましょう。特に下半身をあたためるとよいでしょう。お湯に10分浸かると、体温は1℃あがるといわれています。湯舟につかることは、体温アップにとても効果的です。
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【冷えからくるからだの不調】
子宮:からだが冷えていることは、子宮も冷え切っている証拠。子宮では毎月、妊娠準備に向けての部屋づくりをしています。受精卵を守って育てられるようにふかふかのベッドを用意するのです。この状態は子宮内膜が厚くなること。ところが冷えで血のめぐりが悪くなると子宮も十分に準備できず、ふかふかのベッドではなく座布団になったり、コンクリートになったりしてしまいます。同じ厚みでもふかふかのベッドとコンクリートでは柔らかさは歴然!受精卵を受け止める力も育てていく力もぐんと低下してしまうのです。それは受精卵が着床しにくかったり、流産の原因にもなります。
卵巣:生理が終わると卵巣では、次の排卵日に向けて卵胞が育ちます。
妊娠に必要な卵胞が育つには、十分な栄養と酸素が必要です。ところが冷えて血の巡りが悪くなると、栄養不足から元気な卵胞が作られません。その結果排卵しても、うまく受精できない可能性があるのです。
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年齢(老化)対策
●35歳をすぎている
●月経量が年々減ってきた
●トイレが近いのに、おしっこが出にくい
こんな人は老化で妊娠力が弱っています。体は老化とともにサビてきます。 からだのサビは活性酸素が原因だった はこちら
実年齢=妊娠力ではありません。
漢方では7の倍数の年齢を女性のからだの節目と考え、それとともにからだも変化していきます。14歳で初潮がはじまり、28歳ごろが妊娠成熟期、35歳ごろから女性ホルモンが低下して老化を感じ、49歳で間もなく閉経を迎えるのが女性のからだの変化と考えられています。
子宮や卵巣の若さは「腎」の働きが良いか悪いかで左右されると考えられています。「腎」はホルモンバランスと、その人の生活習慣に大きな影響を与えるので、実年齢と腎年齢には人によって大きな差が出ます。
生活習慣の中で気をつけたいのは、夜更かしや睡眠不足、ストレスの多い生活です。早寝早起きを心がけて、ストレス解消になる趣味などをみつけましょう。そして栄養バランスのとれた食事をこころがけ、無理なダイエット・偏食は控えましょう。
老化を防ぐ食べ物として、黒い食べ物がおすすめです。黒豆・黒ゴマ・ひじき・黒きくらげ・黒酢・海苔・くるみなどを普段の食事に積極的に取り入れましょう。
【老化からくるからだの不調】
子宮:とても細い血管でできている子宮は、もともと血のめぐりはよくありません。
老化が進むと子宮の血管が硬くなり、さらに血のめぐりが悪くなるのです。血行が悪くなると元気のない細胞がうまれて、受精卵が育つための理想のふかふかのベッドは、薄くペラペラのレジャーシート状態になるため、受精卵が着床しにくくなったり、妊娠しにくいなどの悩みがでてきます。この状態は子宮内膜が薄いことをいいます。
卵巣:老化が進むと生まれた卵子が小さかったり、変形した質が悪い卵子がうまれます。卵子の大きさが変わらなくても、着床しなかったりと妊娠しにくくなるのです。
また排卵しにくくなるので、生理周期に乱れがでてきます。基礎体温でチェックしていると、理想より排卵日が遅くなる傾向があります。
ストレス対策
●生理前から生理中はいつもイライラ
●経血量が少なかったり多かったりする
●生理周期が長いまたは短いと一定でない
女性ホルモンは、脳と卵巣と子宮と常に一緒に行動しています。ひとつでも行動が乱れると、卵巣と子宮の働きがずれるので、元気な卵子が育っても、子宮が受け入れる準備ができていなかったり、生理中なのに排卵してしまうなど、生理の周期が乱れてしまいます。
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【ストレスからくるからだの不調】
子宮:女性ホルモンが乱れると、子宮の働きも不安定になります。受精卵を待つふかふかのベッドは厚さが変わらなかったり、厚さがあっても穴があいていたりと、受精卵が育つには不向きな環境なのです。この状態は子宮内膜が厚くならなかったり、厚さは十分でも質が悪い状態のことです。
生理痛がひどくなる等のトラブルも出てきます。
卵巣:ストレスで女性ホルモンが乱れると、無排卵だったり、質のよくない卵子がうまれたりと大きなダメージを与えます。
妊活中に感じるストレス…抱えていませんか?
ためこんでいると感じるあなたは、まずゆっくり大きな深呼吸をしてみましょう。イライラする精神的ストレスにおすすめのハーブはこちら
妊活を始めるのに、多くの人がまず「基礎体温」から始めていたというデータがあります。
自分のからだのサイクルを把握しながら、そしてバランスのよい食事と、質のいい睡眠、適度な運動など、あなたにできる妊活を探してみてください。