葉酸サプリと漢方薬は一緒に飲んで大丈夫? ~妊活中のサプリと薬の飲み合わせ~

「妊活中で「葉酸サプリ」を飲んでいますが、「漢方薬」と一緒に飲んで大丈夫ですか?」
漢方薬やお薬、葉酸サプリメントとの飲み合わせのご質問を多くいただきます。

一緒に飲むのが心配・・・。飲んだら何か副作用が出るの?
今回は、漢方薬と葉酸サプリの飲み合わせについてご説明したいと思います。

 

「葉酸」は妊娠初期に必要な栄養素

葉酸はビタミンB群のひとつで、新しい赤血球を作り出すために必要で「造血ビタミンとも呼ばれ、女性の貧血予防におすすめの栄養素です。

この「葉酸」はサプリメントで摂ろうとする時に、「植物から摂れる天然葉酸」と「人工的に作られた合成葉酸」があるって知っていましたか?

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葉酸は、細胞を作るのに必要なタンパク質を作り、細胞の分裂や成熟にも大きく関わるため、妊娠初期のお腹の赤ちゃんの脳や脊髄、神経管をつくる重要な成分になります。

葉酸を妊娠前から十分に摂ることで、妊娠初期のお腹の赤ちゃんの脳や脊髄(せきずい)の発達異常である「神経管閉鎖障害」のリスクを減らすことができるとされています。
※最終月経の初日を妊娠0週0日とし、排卵はだいたい妊娠2週0日前後に起こるので、「妊娠超初期」は妊娠週数でいうと妊娠3週目ごろ、妊娠初期は4~12週を指します。

—神経管閉鎖障害とは?—
妊娠初期に起こる赤ちゃんの先天異常のひとつです。 脳や脊髄となる神経管がうまく作られず、きちんと管の形にならないことが原因で起こる障害です。神経管は板状の形の両端がくっついて閉鎖することで管状の形ができ、赤ちゃんの成長とともに頭の方は脳、お尻の方は脊髄になります。その一部がうまく閉じないために起こる病気で、神経管の頭側に障害が起こった場合、脳が形成不全となって「無脳症」となり、流産や死産の割合が高くなります。お尻側に障害が起きると「二分脊椎」となり、生まれたときに腰部の中央に腫瘤があることが最も多く、運動や排泄に障害が起こることがあります。

葉酸を摂ることで発症リスクが軽減するため、日本でも2000年に厚生労働省が妊娠を望む女性に対して葉酸の摂取を推奨しています。

葉酸について詳しくご説明しています→妊娠前から葉酸を摂ってほしいワケ ~妊活中におすすめの栄養素~

 

不妊治療でも処方されることが多くなった「漢方薬」

最近は妊活中や不妊治療で、漢方薬を処方されることが多くなりました。

基礎体温を上げる働きのある漢方薬もあるため、妊活中の女性で飲んでいる人も少なくありません。

そこで気になるのが、漢方薬と葉酸サプリとの飲み合わせだと思います。

漢方薬は、植物など100%天然由来で出来ているので、妊活中も安心して飲める医薬品で、西洋薬ほど重篤な副作用も少ないのが特徴です。

妊活中で処方される漢方薬は、ほとんどが体質改善を目的としていて、ホルモンバランスを整えたり、体を温めて妊娠しやすい身体をつくる事が目標になります。

妊活中におすすめの漢方薬「当帰芍薬散」

妊活中に安心して飲める漢方薬として「当帰芍薬散」があります。

妊娠しにくい原因のひとつとして「血の巡りが悪い」ことがあげられます。

血流を改善することで身体全体が温められて、子宮も温まり、受精卵が着床しやすい子宮をつくる効果があります。

また血流改善だけでなく、「造血作用」もあるので貧血予防にもおすすめの漢方薬になります。

この「当帰芍薬散」は、婦人科の三大漢方薬と言われているほどで、女性特有の悩みに特に効果があります。

 

同じタイミングで飲んでいいの?

漢方薬は基本的に、食前・食間に飲むことをおすすめしています。
ただ、当帰芍薬散のように継続服用で体質改善をしていく漢方薬の場合は、食後に服用しても効果は変わりません。

また葉酸のサプリメントは、どのタイミング飲んでも問題はありません。ただ食後30分以内に飲むと、食べ物を消化するために胃腸の働きが活発になるので、一般的に吸収されやすいといわれています。

漢方薬、葉酸サプリを併用する時には、お互いの吸収を妨げないように30分前後時間をあけるのがおすすめです。ただ、正確に時間を計るほど神経質にならなくても大丈夫です!

葉酸サプリとプレママーレの相性はバツグン!

ホルモンバランスを整えて妊娠しやすい身体をつくるプレママーレは、当帰芍薬散という漢方薬です。

妊活中に飲みたい漢方薬「プレママーレ」のご紹介は、こちら

当帰芍薬散は、冷えやすい女性の身体の芯を温める働きと、女性ホルモンのバランスを整えることで、妊娠しやすい身体をつくる体質改善の漢方薬となります。

「妊娠しやすい身体をつくる当帰芍薬散」と、「妊娠初期に必要な葉酸」の相性はとってもいいんです!

葉酸と当帰芍薬散のチカラで妊娠に必要な「血」を増やして、当帰芍薬散がその「血」を全身に届ける役割をします。

妊活中は一緒に飲むと相乗効果でお互いのいいところが更にパワーアップするので、併用して飲むのがおすすめです!

一児の母。医薬品販売に長く従事しており、医薬品に限らず美容と健康に関する情報を日々収集している。自身の経験も参考にし、妊活に関する情報も発信している。

2010年 医薬品登録販売者 資格取得

ミモザ製薬株式会社 管理登録販売者