なぜ冷える?その原因を突き止めよう ~冷え性であるワケ~

冷える原因はさまざま。また原因はひとつではなく、複数の原因が絡み合って冷えを起こしていることもあります。

冷え性の症状は「体が温まりにくい」「入浴後なのに手足が冷たい」「手足が冷たくて眠れない」などがあり、女性に多いという特徴があります。「冷えは万病のもと」と言われているように、さまざまなトラブルを抱えることになり、切実な問題となっています。

たかが冷えと思わず、原因を突き止めることからはじめましょう。

「冷え」の原因となる6つの症状

ストレスで心の冷えから体の冷えになる

ストレスは多かれ少なかれ誰にもでもあるものですが、キャリーオーバーしてしまったストレスは冷えを引き起こします。ストレスの影響で自律神経のバランスが崩れることで冷えを引き起こす原因となるのです。

自律神経は「交感神経」「副交感神経」とふたつの神経からできています。交感神経はアクティブ、副交感神経はリラックスの神経で、時間帯、環境や状況に応じてその都度どちらかが働いて、どちらかがセーブしている状態で成り立っています。シーソーのようにバランスをとって、その時の状況に合わせて体が働くようにコントロールしています。

 

目が覚めてから、精力的に仕事をこなしたり活動できるのはアクティブ神経の交感神経が優位になっているからです。活動的な反面、体は興奮状態が続くので血管や脳を緊張させて収縮させ、血液の流れが悪くなり、肩こり疲れの原因になります。アクティブな交感神経ばかりが優位だと、ストレスが溜まりやすくなる環境を作り出してしまいます。

一方、副交感神経は体を休ませたり、体の中の組織を弛める働きがあります。リラックスしている時や睡眠の時に優位になって、癒しくつろぎ感がアップされます。

過度なストレスによって、このふたつの自律神経のバランスが崩れてしまうと、夜になってもアクティブ神経の交感神経が強く働いてしまい、脳が休めずに良い睡眠が取れません。交感神経で身体が常に緊張状態になって血管が収縮し、血液の巡りが悪くなって冷えを引き起こします。心の冷えと体の冷えは密接に関わっています。

運動不足から筋肉量の低下となり冷えとなる

筋肉は体温の約3割を生み出す発熱器官。体を動かさないと血液が滞りがちになって、冷えやすくなります。血液の巡りを良くするためには、筋肉がほぐれていることが大切です。運動不足の人の筋肉は、筋肉が固まっていることが多く、また熱を作り出す筋肉量も減っているので、冷えはさらに進行していきます。

クーラーと冷たい食べ物で季節問わず冷えている

最近では夏でも冬でもエアコンで温度調節し、快適な空間を保っている場所がほとんど。けれど、エアコンには体を冷やす危険がいっぱいです。

暑い夏、汗は体温調整のために出てきます。汗を出して体を冷やしているのに、そこにクーラーなどの冷気が汗を出すのに広がっている血管の中に入り込んで、体の芯まで冷やしてしまうからです。外が暑いからと冷房の温度を下げると、その時は涼しく感じるのですが、そのまま長時間室内にいると、体はすっかり冷えきってしまいます。また、外気との差が激しいほど、体には負担がかかります。オフィスなど、冷房のきいた室内では設定温度を上げる、それができなければ、羽織るものや足元を冷気から守る対処が必要です。

エアコンが体によくないのは、冬も同様です。暖かい空気は上にいく傾向があるので、どうしても頭が熱く、その代わりに足が冷えた状態になってしまいます。人は頭や顔が温まると「熱い」と感じてしまい、足元の保温を見過ごしてしまい冬はさらに冷えてしまうのです。

また食べ物や飲み物など、口から入ってくる冷えも注意です。最近ではコンビニや自販機で冷たい飲み物が簡単に手に入るので、以前より冷たいものを飲む機会が増えています。夏の暑さはもちろん、暖房の効いた室内では乾燥してのどが渇くもの。そのたびにペットボトルの冷たい飲み物を飲んでいることが現代人の冷えの一因となっています。

飲み物は年間を通して常温の冷たさが身体に入ってもいい最低の温度だとされています。しかし現代は、水、ビール、ジュース、お茶、牛乳など、冷蔵庫で4~5度ほどにに冷やして飲みます。常温と比べて、その差10度。この10度の温度差が、血管をキュッと収縮させ身体を内側から冷やしていく原因となるのです。

「冷え」をためこむ皮下脂肪

豚の角煮などを作って、味をなじませる為しばらく放置して鍋の中をみると、白い脂びっちり固まっていて驚いた!なんて光景は経験ありませんか?それはお肉から出た脂。肉に含まれている脂は、冷めるとカチカチに固まってしまう性質があります。
実は人間の体の中に蓄えられいる脂肪も、おなじお肉。ついつい食べすぎてついた脂肪は、体が冷えるとガチガチに固まってしまいます。そして皮下脂肪には毛細血管が少ないので温めてもなかなか温まりません。お腹を触ると冷たいと実感できるくらいの冷えの症状は、体に保冷剤を巻いているような状態です。

きつく締めつける「下着」が冷えのもとに

余分な脂肪やたるんだ体を補正しようと、締めつけるような下着を着けていませんか?体を温めるのに必要な血液やリンパ液の巡りを悪くする原因となるのです。特に脂肪が気になる二の腕やお尻、お腹、太ももなどは大きな筋肉があり、血行を保つことで温められている部分です。特にお腹など脂肪がついているいればいるほど、体は冷やされているのに、さらにきつい下着で血液の巡りが悪くなればますます冷えやすくなってしまいます。

「冷え」を加速させる外的要因のたばことアルコール

タバコに含まれているニコチンには血管を収縮させる働きがあり、血行が悪くなります。またニコチンは体内に吸収されると、ホルモンバランスや自律神経の乱れも招いてしまいます。タバコに含まれるニコチンには、自律神経のうち交感神経を緊張させて常に血管が収縮している状態が続きます。喫煙習慣のある人は、「冷え性」の自覚症状はなくても、体温を測ると平熱が低い傾向があります。

また「お酒は百薬の長」と言われるように、適度な飲酒は血行を促進し、体を温める効果があります。ですが、これもアルコールの種類や飲み方によるもので変わってくるので注意が必要です。まずキンキンに冷えたアルコールは、臓器をぐっと冷やしてしまいます。また多量に飲むと、アルコールの利用作用によって、体が軽い脱水症状を起こします。脱水症状になると血行が悪くなって、手足の指先など末端の冷えを引き起こすのです。

 

「冷え」が体に悪いワケ

体が冷えると血液の巡りが悪くなります。血行不良からさらに冷えを生み出す状態を作り出してしまいます。

免疫力を低下させて病気を招く「冷え」

免疫力とは、免疫細胞の強さを示します。免疫細胞は、白血球の中に存在して、体内に侵入した有害物質(ガン細胞やウイルス)を食べたり、攻撃をしたり体を守ってくれる働きをしています。

免疫力の低下は、加齢、過度な運動、ストレスなどの原因で起こりますが、「冷え」も免疫力を低下させてしまいます。免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなります。細菌やウイルス、カビといった有害物質は、空気中や水の中など色々なところに存在していて、人の皮膚の上にもたくさんいます。免疫力が正常に働かなければ、日常的に接触する菌によって感染症は簡単に起こってしまうのです。感染症といっても風邪やアレルギーといった疾患だけではありません。

日常的に起こる感染症には、目ヤニ、ニキビ、吹き出物、口内炎、水虫といった症状も含まれます。免疫力が低下していると、これらの症状が悪化しやすくなるのも特徴です。

代謝を悪くする「冷え」

体が冷やされて体温が下がると、血管を収縮して体から熱を逃がさないように働くため、この状態が長く続くと血行が悪くなり、代謝が悪くなります。代謝が悪いと、血行は悪いままであり、体は温まらず冷えたままとなり、手足の先が冷たいなど冷え性の症状が出てきます。年齢とともに基礎代謝はダウンしていきます。そのために年を重ねると冷え性で悩む人が増えていくのです。

このように体の冷えから、免疫力の低下代謝が悪くなってしまいます。その影響で血液の巡りが悪くなりますが、これこそ「冷えは万病のもと」と言われる要因です。冷えることによって血液の巡りが悪くなり、免疫力が低下して、老廃物が体の外に排出できずに血管が詰まりやすくなります。その結果、代謝が悪くなって病気を呼び込むリスクが高まるのです。血液循環の悪化はガンをも引き起こす原因になるのです。

まず体温を計ってみましょう。36.5度前後が健康な体をキープする体温といわれています。36度以下なら低体温症の可能性が高く、確実に体は冷えています。昭和30年代の日本の平均体温は36.9度だったのに対して、現代の平均体温は36度台前半といわれています。
体が冷えて体温が下がれば、血液の巡りが悪くなり、内臓の働きも悪くなります。体温が1度下がると代謝は10~12%落ちて免疫力は30%下がるといわれています。
あなたの平均体温は何度ですか?

「冷えは毎年のことだから」と油断は禁物です!

冷え性の原因は、普段の生活習慣生活環境の影響が大きいということ。服装や食生活、運動不足、ストレスなど、現代人の日常が冷えを作る原因になっています。特に夏の冷えは体幹部に起こることが多いため、冷え対策は健康維持に必要なのです。

冷えは、その状態を「我慢する」「放っておく」のではなく、ちゃんと向き合って対処することが必要です。そうすることが、体調が悪化するのを防ぐことにつながります。症状がひどい場合には、我慢せずに婦人科や内科などを受診しましょう。漢方薬を処方してくれる病院も増えていますよ。

6歳の娘をもつ優しい母。医薬品販売に長く従事しており、医薬品に限らず美容と健康に関する情報を日々収集している。自身の経験も参考にし、妊活に関する情報も発信している。

2010年 医薬品登録販売者 資格取得

ミモザ製薬株式会社 管理登録販売者